あずまんが大王で仮面ライダー龍騎inあずま士郎
【あずま士郎】
【第04話】

大阪は忠吉さんと、例の館の写真をルーペで見ながら調べていた
「この電車は、地下鉄丸の内線みたいやな〜」
「ワオン?(丸の内線?)」
「(どうも、フランス語はわからんな〜)そやで、一部地上を走ってる部分があるんや」
更に調べていく内に、館の窓から外を眺めている少年と子犬の姿を見つけた
「子供…?」



漏れジャーナル編集部に戻ったともはまだ考え続けていた
「とも〜〜!!」グシャグシャグシャ!
「わぁ〜〜!何すんですか、編集長!」
「な〜に、考え込んでんだよ。お前らしくねーぞー?」
「はぁ…今まで自分が正しいと思っていたことがホントに正しいのかどうか迷っちゃって…」
「そりゃ、正しくない!…場合もある。ジャーナリストの心得その一、真実は一つだが
正義は一つではない」
「はぁ…」
「ほ〜れ、悩め悩め悩め(嬉)」
「ちょっと、頭冷やしてきます」
そう言ってともは、外に飛び出していった
「ともちゃんが真面目に悩んでる…寂しい…」
「だから、何で?」

一方その頃、ちよちゃんと榊は廃墟と化した別荘にたどり着いていた
「見て下さい、昔のまんまです。人目に付かないのは良いですが昔を思い出してイライラします」

そして大阪と忠吉さんは写真の屋敷を探すべく行動していた
「あ、あれや、地下鉄丸の内線。地上を走っているのはこの辺やから…」



ガンッ!ガンッ!ガンッ!
「自由になったのは良いですが、退屈でしょうがないですね…暇つぶしに戦いませんか?
戦ってるときだけは頭がすっきりするんです。ともちゃんも呼びましょうよ」
「彼女は戦いを止めたがってる。呼んでも無駄だと思う…」
「あ〜〜っ!も〜〜っ!イライラして仕方ないです私は戦いたいんです!」
「…!?あなたにとっての戦いって、その程度のものなの?」
と、そのときともが意を決した表情で現れた
「お楽しみが来ましたよ♪」
「榊!」「とも…」
「あのさあ、私あれからいろいろと考えたんだライダー同士の戦いのこと」
「それで…何か結論は出たの?」「まだ、わかんない」
「でしょうね…で、同情で倒されにでも来たの?」
「あ、それは無い無い。私、戦いに来たんだ。」
そう言ってともは、カードデッキを取り出した
「あんたがどうしても戦わなければならないのなら私が相手になる。あんたの戦いの重さ
を受け止めるにはこれしか思い付かなかったから」
「そうか…」
榊もカードデッキを取り出しながら答えた二人が戦うのかと思われたその時ちよちゃんが口を挟んだ
「ちょっと待って下さい。私に譲って下さいよ。龍騎を倒せと言ったのは榊さんでしょ」
榊は一瞬迷ったがすぐに
「分かった…」「榊!」
「戦いに来たんでしょ?ほらほら早く早く〜」
ともは榊を見、そしてちよちゃんを睨み付けながら鏡の前に立って変身しようとしたその時
「へんし…」ドガッ!
なんとちよちゃんはいきなり鉄パイプでともの右腕を殴りつけそのまま変身した
「変身!ハァ〜…」
ともも痛みを堪えながら必死に変身した
「へん…っ…しん!」



龍騎に変身したともは王蛇に斬りかかっていったが、右腕が負傷した状態では戦いになるは
ずがなかった
「フンッ!」ガシィ〜ン!
「グアッ!」
最早これは、戦いと呼べるものではなく一方的な、なぶり殺しである
「ちよちゃん…!」
戦いの様子を黙って見ていた榊は怒りの表情を浮かべていた

一方、大阪と忠吉さんは写真の屋敷についにたどり着いた
「ワオン?(あずま?)」
「とにかく、入ってみよか」
だが、屋敷を見たとたん忠吉は苦しみだした
「キュウウ〜ン、キュ〜ン、キュ〜ン(な、何これ?怖い!)」
「無理することはないで、そこで待っとくんや」
そう言って、大阪は屋敷の中に入っていった

王蛇の攻撃に為すすべもなく倒されていく龍騎。ついに王蛇は止めの一撃とばかりファイナル
ベントのカードを取り出した
「カシャ!【ファイナルベント】」
「グゥウウウ…」
「ハァ〜〜!ダァ〜〜〜!!!」
王蛇のベノクラッシュが今まさに龍騎に直撃しようとした瞬間、ナイトがベノクラッシュを
弾き飛ばした
「榊…」
「何のつもりですか?榊さん」
「気が変わった…やっぱり龍騎は自分で倒す。だから、横から汚い手を使わないで」
「何ですって〜!」
「それともう一つ…龍騎の前に、まずあなたを倒す!」
そう言うと、ナイトは王蛇に戦いを挑み始めた。一進一退の攻防が繰り広げられていたその時
メタルゲラスが王蛇めがけて、突進してきた。王蛇はひとたまりもなく吹っ飛んだ
「しつこいですね〜、そんなに私のこと気に入ったんですね」
そう言うと、王蛇は契約のカードを取り出した
「あ、な、何で!?もう契約してるじゃん!」
「彼女は契約のカードを二枚持っていたんだ



屋敷の中に入り込んだ大阪は慎重に中を進んでいた
その時、屋敷の中で彼女はあずま士郎の姿を目撃した
「!?」

一方王蛇も、ついにメタルゲラスとの契約を完了した
「契約しちゃった…」
王蛇は契約が完了した証として、カードを二人に見せつける
そして、おもむろにメタルゲラスを利用したファイナルベントのカードを取り出した
「クス♪カシャ【ファイナルベント】」
二人は即座に、ガードベントのカードを取り出した
「カシャ【ガードベント】」
「カシャ【ガードベント】」
「フン!ハァ〜〜!!」王蛇のヘビープレッシャーが二人に襲いかかる
ドガァ〜〜〜〜ン!!
「うわぁ〜!」「ぐわぁ〜!」



大阪は屋敷に現れたあずま士郎と対面していた
「あずまはん、やっぱりこの家はあんたと関係が?あんたは一体何なんや?」
だがあずま士郎は、答えず逆に大阪に聞いてきた
「お前はなぜ戦わない?美浜ちよをライダーにしたのはお前の為でもある」
「私は戦いを止めるためにライダーになったんや」
するとあずま士郎は、ポケットから一枚のカードを取り出すと大阪に向かって放り投げた
「あっ…あっ…あぁ!」ギュッ
大阪はカードを受け取り損なうと勢い余ってカードを踏んづけてしまった
カードにはしっかり靴の跡が付いてしまった
「……………ま、まぁいい…戦えライダーの宿命に逆らうな戦わなければ次に死ぬのはお前だ」
そう言ってあずま士郎は、その場から消えてしまった
しばらくその場に立ち竦んでいた大阪だったが、床に落ちているスクラップブックを拾って
中を開いた。だが、中は何もなかった。その時、鏡の中から触手が大阪に向かっ延びてきた。
ザクッ!
大阪は右の手のひらを切られてしまった
「痛〜…(涙)」

その頃、龍騎達は時間切れも迫っているのにまだ戦っていた。王蛇が止めようとしないのである
「もう限界だ!ばかちよ分かってんのか!?」
時間切れも間近でふらふらになりながらも、王蛇はベノクラッシュのカードをベントインした
「カシャ!【ファイナルベント】ハァ〜…ダァ〜〜〜ッ!!」
ドガァ〜〜〜〜ン!!!



ドサッ!ドサッ!ドサッ!間一髪、三人は元の世界に戻ってきた
だがちよちゃんは鉄パイプを振りかざしながら、尚も戦おうとしていた
「まだですよ〜、もっと遊んで下さいよ〜」
「行くぞ」
榊達はふらふらになりながらも、別荘から逃げ出した
慌てて、跡を追おうとしたちよちゃんだったが体力の限界に達したのか
大の字になって、その場に倒れてしまった
「おっ!?おおぉぉぉ〜〜〜〜……」ドサッ!

「まったく、とんでもないガキんちょだよなぁ」
何とか別荘から脱出したともと榊は海岸歩いていた
「どうする?警察に連絡しよっか?」
「あの子はライダーだ。警察の被害が増えるばっかりだと思うけど…」
「そうだよなぁ…結局私らで何とかするっきゃないって訳か…とりあえず帰ろっか」
榊はともの顔を見て、ふとあのときのともの言葉を思い出していた
「借りが…出来たかも…」
「え?何々、借りって?」
「分かってないなら、それでも良い…」
「何だよそれ!あ、借りって言うんならあの借金、帳消しにしてくれよ。なっ?なっ?」
「借りが何なのかも分かってないのに取引?」
「何だよ!お前が言い出したんだろ!?」
「冗談だ…分かってるとは思うけど借金15万忘れないでね」
「あぁ、はいはい…15万ね…って!お前、3万だろ!」



家に戻ってきたとも達は例の屋敷のことで大阪と話をしていた
「じゃあ、写真に写ってる子供と子犬があずま士郎と忠吉って事?」
「私も最初はそう思ったねん、けどこの写真に写ってる地下鉄あるやろ?十数年前この色の
車両は使われてへんねん…つまりこれは最近の写真って事や」
「じゃあ、近所の子供が勝手に入り込んだとか?」
「かも知れんなぁ…もう少し詳しく調べてみるつもりや」
「調べるのは良いけど、もう忠吉さんを巻き込まないで…あの人が倒れるなんて普通じゃない」
大阪は榊の顔を見て、何か気づいたかのように微笑んだ
「何?」「何か憑き物が落ちたみたいな顔してるなぁ思うて」
「そうやってあなたに見透かされるのも、もう慣れた」
そう言って榊は、二階にいる忠吉の元に向かって行った
「なぁなぁ、どないしたん?」
大阪の質問にともは、エヘヘっとした表情で答えた
「榊ちゃんと戦うって?ともちゃんがか?」
「あずま士郎に乗せられるつもりは無いけど今の私にはそれしか出来ないから…」
「そっか〜、分かってはいたけど運命はなかなか変わらんもんやなぁ〜特にライダー同士の運命は」
そう言って大阪はマッチ箱からマッチを取り出し火をつけようとした
シュッ…シュッ…ポキッ!「あっ…こ、今度こそ…」シュッ…シュッ…ポキッ!
結局、7本ほど折ってしまい8本目にしてようやく火をつけることに成功した。シュボボボボ
「戦いはまだまだ続く…次に消えるライダーは…」
大阪は占いの結果に驚いているのかなかなか言葉を発しようとしなかった
「お、おい大阪!どうなったんだよ」
ともにせかされた大阪はゆっくりを口を開いた
「次に消えるライダーは…私や…」

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