あずまんが大王で仮面ライダー龍騎inあずま士郎
【あずま士郎】
【第12話】

第27話|72話第

マヤーの容態が悪化し、病院では直ちに集中治療が始まった
黙って見守ることしか出来ない、榊と忠吉。
そしてそんなマヤーの様子を見ながら、忠吉は心苦しそうに呟いた
「キュウウ〜ン…ウオオ〜ン…(ご主人様のせいでこんな事になったのに…ど
うして僕と平気で一緒にいられるの?)」
「あなたのせいじゃない…それにあなたと一緒にいた方が有利だと思ったのは
事実だから…」
「ワオオ〜ン(でも、僕のせいでご主人様はこんな事を…)」
「だとしたら…あなたも、あずま士郎による犠牲者の一人よ…」
榊は忠吉を優しい声で慰めた、その時
「…!来たか…」
榊はモンスターの気配を感じ取った。そして。すぐさま駆け出そうとしたが忠
吉が榊を止める
「ワン!ワワワン(榊さん待って!マヤーさんの側に居てあげて…)」
「私は…マヤーの為だけにライダーになった…今、私に出来る事と言えば戦う
事だけだ…!」
そう言って榊は、病院を飛び出した言った

そして、一体のモンスターがビルの屋上に居た。鮫型のモンスター、アビスラ
ッシャーである
アビスラッシャーは、友達と自転車を漕いでいた一人の少年を狙っていたのだ
友達と別れ、公園で水を飲んでいた少年にアビスラッシャーはついに襲いかかった
だが、間一髪榊が飛び込んでパンチを食らわすと、アビスラッシャーは階段を
転げ落ちていった
「え…?何…?」
そして、ミラーワールドに逃げ込んだアビスラッシャーを追って榊は変身した
「変身!」
だが、その様子を気になって後を付けた少年に目撃されてしまった
「何だ…?これ…?」



ミラーワールド内で、ナイトとアビスラッシャーの激しい戦いが繰り広げられていた
互いに手にした、ダークバイザーと二本のノコギリ状の剣が火花を散らす

病院ではマヤーの容態を見ながら忠吉が呟いた
「キュウ〜ン…(マヤーさん…こんなの…)」

そして戦いは、ナイトがウイングランサーでアビスラッシャーを攻撃し
段々、ナイト有利になってきた。そしてナイトの強烈な一撃が決まり
戦いは終わるかに思えたが、突如アビスラッシャーは強力な水流攻撃を浴びせた
堪らず、怯むナイト。そして気づいた時アビスラッシャーは姿を消していた
戦いは終わりナイトは現実世界に帰還し、榊の姿に戻ると足早にその場を立ち去った
だが、その様子を先ほどの少年が隠れて見ていた
「へんしん!…かっこいい〜」

一方、忠吉は再び旧あずま邸へとやって来ると、中にいたあずま士郎に詰め寄った
「ウウウ〜…(ご主人様…)」
「忠吉!何故ライダーの戦いに関わる。何故俺の言うとおりにしない」
「ワオオオ〜ン…ワンワン(ご主人様…どうして!マヤーさんにもし何かあっ
たら…榊さんは!?)」
だが、あずま士郎の返事は非情なものだった
「戦う理由を無くしたライダーは死ぬしかない…それで良い…」



「ウウウ〜ワンワン!(ご主人様に、ちょっとでも昔の優しさがあると思って
た僕がバカだった!)」
そう言って忠吉は、鏡に貼ってある新聞紙をがむしゃらに剥ぎだした
「忠吉!止めろ!止めるんだ!」
必死に、止めようとするあずま士郎だったが忠吉は止まらない。次々と新聞紙
を剥いでいった
新聞紙を剥いだ鏡の中には、無数のモンスターの姿で溢れかえっていた
そして忠吉は、階段を上がって別の部屋に入るとそこにもあった鏡を叩き割った
「ガウゥ〜!ガウガウ!(もう嫌だ!そんなに戦わせたいのなら僕が戦う!僕
がライダーになる!)」
そんな忠吉を止めようとするあずま士郎の体から、突如黄金に輝く羽が大量に吹き出してきた
そして、その羽が忠吉に当たると忠吉の体に切り傷が出来てしまった
「ウウゥ〜ワン!(ご主人様の目的は一体何?)」
「力を手にすること…最後のライダーが手にする神にも悪魔にもなれる力…必
要だったのはお前ではない。ミラーワールドを覗けるお前の力だ。だがここま
で来ればもう用は無い…邪魔をすればお前も消す…」
その言葉に忠吉もついにあずま士郎に三行半を突きつけた
「ワオ〜ン…ワン!ワン!ワン!(そう…これで僕も言える…さよならご主人
様…もう飼い主だなんて思わない!)」
そして忠吉は旧あずま邸を飛び出した言った。そんな忠吉をあずま士郎は優し
く見つめながら呟いた
「それで良い…忠吉…お前は全てを知る必要はない…」
そして、あずま士郎の手の中に一つのカードデッキが握られていた



一応戦いを終えた榊は、携帯電話で病院の医師と話をしていた
「はい…はい…そうですか!」
「はい、大丈夫ですよ。容態は安定しました」
「よろしくお願いします」
電話を切った榊は、医師の言葉に少し笑みがこぼれた。そして家に帰ろうとバ
イクに跨ったその時
先ほど助けた少年が、榊の前に現れて驚くべき事を口にした
「ねえ?さっき変身してただろ?あれ何?」
榊は一瞬驚いたが、すぐに素知らぬ顔をしてとぼけた
「何の事だか分かんないな…夢でも見たんじゃないの?」
「見たんだよ〜一瞬だけど…それに変な怪物も居た…助けてくれたんでしょ?」
「知らない」「教えろよ〜教えて教えて教えてよ〜」「離して」
榊の袖をつかみしつこくまとわりつく少年に、榊は思わず振りほどいてしまい
少年はその場に倒れてしまった
「痛いよ〜痛いよ痛いよ痛いよ〜このデカパイ姉ちゃん変身するよ〜怖いよ〜」
「よ、よしなさい!」
慌てて、少年の元に近寄る榊。その時アビスラッシャーがまだ近くに居ることに気づいた
「そうか…さっきのモンスターまだこの子を狙って…」
「痛いよ〜!お巡りさ〜ん!」「わ、分かった…一緒に来なさい…」
「ありがとう!お姉ちゃん♪」
そう言ってナイトの変身ポーズをすると、榊は思わず突っ込みのチョップをした



こうして榊は少年を連れて花鶏へと戻ってきた。店ではおばさんがアマゾンについて
一人、ぶつぶつ羨ましそうに呟いていた
「あぁ、お帰り〜あら?榊ちゃんの弟さん?っていうか、あんた何時の間にこ
んな大きな子作ったの?お父さんは?」
「原田拓也です。今日からお世話になります」
「あら〜礼儀正しい子ねぇ〜…え?お世話?」「よろしくお願いします」
「っ…どう言う事?」「少しの間だけだから…来なさい」
そう言って連れて行こうとした榊だったが、拓也が悪のりしてしまった
「へんしん!」バシィ!「いてっ!」
慌てて榊は、拓也を奥に連れて行った
「へん…しん…?」

食堂でともが夕飯のシチューを用意していた
「フフン♪今日も完璧だな」
「わぁ〜いい匂い」「誰だ?このガキ?」
拓也はともの前に現れるといきなり変身ポーズをとった
「へんしん!」「え!?まさか…ちよちゃんに続くガキんちょライダー!?」
「そんな訳無いでしょ…とも、まずいことになった…ライダーになる所見られ
てしまった」
「え!?で、でもなんで家に連れてきた訳?」
「モンスターに狙われている…で、後はあなたに任せたから」
「な、なんじゃそりゃ〜!?」
「あなたの借金…15万から14万9千500円にまけてあげる」
そう言って、榊は一枚の紙を取り出してともに渡した。内容は借金の内訳だった



ガラス代             30000円 
 利子               5000円
迷惑料              15000円
いびきによる睡眠妨害     25000円
運動能力を取られた      25000円
バカ能力を移された       20000円
うるさい              30000円 

「いびき…うるさい…バカぁ〜!?」
「この女の人もライダーだ、話が聞きたければ彼女に聞きなさい」
そう言って榊は自分の部屋に戻っていった
そしてベッドに潜り込むと、昼間のマヤーの事を思い出し涙を流した

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