あずまんが大王で仮面ライダー龍騎inあずま士郎
【あずま士郎】
【第13話】

翌朝、ともは朝飯であるトーストを拓也に出した
「ほらよ」「うわぁ〜、美味しそう〜♪」
「だろ〜?しかし、何だな…お前も人ん家来といて、いきなり寝坊かよ…気をつけろ
よ」
「美味い!」「だろ?」
「って言うか〜、あんたホントにライダー?」
「まあね♪」「証拠は?」「証拠…?」
そう言われて、ともはポケットの中からカードデッキを取り出すと拓也に見せた
「ほら」
その時カードデッキを見た拓也の目の色が一瞬変わった
「――!?…ふ〜ん…何か弱そ…まぁ良いや、どうやってライダーになるのか教えて
よ」
「お前にゃ、無理だ」
「何だよ、やってみなけりゃ分かんないだろ?」
「あ〜も〜!何で、お前そんなにライダーになりたいんだ?」
「だって、モンスターと戦うんだろ?格好いいじゃん!俺、アクションゲーム得意な
んだ」
「あのな〜、ライダーの戦いってのはそんな単純なもんじゃ…」
そんな、感じで言い合ってる最中、おばさんがともに呼びかけてきた
「ともちゃ〜ん、お客さん。上がってもらうから〜」「あ、は〜い!」
ともを訪ねてきたと言うお客さんは何と、よみの秘書であるみるちーだった
みるちーは何やら凄い睨み付ける様な感じでともを見つめていた
「な、何だよ…やるのか?」「ちょっと…教えて貰いたいんですけど…」
「ラ、ライダーの事か?」
みるちーは首を振って、さらに言葉を続けた
「餃子の…レシピ…すっごく美味しかったです…あの餃子」
ともの表情が驚きから段々笑顔に変わっていく、そしてみるちーも、ともに笑顔を向
ける



花鶏の一階で、榊達が掃除をしていると突然二階からともの大声が聞こえてきた
「どわぁ〜〜!」
見れば、拓也が手に何かを持って花鶏の外に飛び出して行ったではないか
慌てて追いかける、ともとみるちーだったが、モップに足を引っ掛けてともは転倒し
みるちーもともの足に引っ掛かって、転倒してしまった
「何をしてる?」
その様子を見ていた榊が、声を掛ける
「あ、あのガキが、カードデッキかっぱらいやがったんだよ!!」
それを聞いた榊は、急いで拓也の後を追って花鶏を出た
ともも、転んだ拍子に脱げてしまった靴を慌てて履きながら後を追う
「関東…電気…?なんだいそりゃ?」「キュウ〜ン…(さあ〜…)」

「ったく…みるちーは何処行ったんだ?」……ドサッ!
急に居なくなった、みるちーの事を心配していたよみだったが、突然その場に倒れてしまった
「どうやら…遊んでいる時間は…無いようだな…」

まんまと、とものカードデッキを盗み出すことに成功した拓也は嬉しそうに呟いた
「やった!これで、俺もライダーだ。変身!……何なんだこりゃ?」
拓也は、周りにモンスターの気配を感じ取っていた。カードデッキを持った人間は
ミラーワールドを覗けたり、モンスターの気配を感じることが出来るのだ
その時一体のモンスターが、拓也に襲いかかった。ダークウイングである
慌てて逃げ出す拓也の前に、榊が立っていた。そして、ともとみるちーも丁度追いついた
「どうした?ライダーが怖がってちゃ、戦えないぞ?」
「別に…ちょっと、びっくりしただけだ」
「負け惜しみ言うなっつ〜の!足が震えてんぞ?」
「何だよ!」
そう言って再び逃げ出そうとした拓也だったが、榊が腕をつかんで捕まえるとカードデッキを取り上げた



「返せよ!返せってば!返してくれよ〜!」
必死に、取り戻そうとする拓也に榊は尋ねた
「どうして、そんなにライダーになりたいのかな?」
「格好いいからに決まってんじゃん!学校で自慢できるし、生意気な奴らをやっつけてやれるしさ」
そんな、拓也の言葉に榊は思わず苦笑いしてしまった
「お前なぁ〜、お前みたいなやつは、こうしてやる!このっこのっこのっ」グイッ!グイッ!グイッ!
「とも…」
ともを止めた榊は、ふとモンスターの気配を感じ取り、拓也の顔を見ると驚くべき事を口にした
「まあ、確かにライダーになるのは格好いいよな。モンスター倒すのは面白いし」
「お、おい!お前、何言ってんだよ!?」
榊の言葉に驚きを隠せないとも。そして榊は、拓也の手にカードデッキを渡しながら言った
「まだ、戦いは見たこと無いでしょ?見せてあげる」
そして、榊はガラスの前に立つとおもむろに変身した
「変身!」
榊の変身に興奮する拓也
「がんばれよ!」

ミラーワールドに到着したナイトに、アビスラッシャーが二振りのノコギリ刀を振りかざして攻撃してきた
ナイトはその攻撃を受け止めると、すかさずトリックベントのカードを取り出した
「【トリックベント】」
すると、何体ものナイトが現れ、アビスラッシャーに対し攻撃を仕掛ける
「すげ〜」
そんなナイトの戦いぶりに、拓也は感嘆の声を挙げる
ともは榊の様子が気になり、慌ててカードデッキを持つ拓也の手に触れた



トリックベントを用いる事により、戦いはナイト有利に進んでいたが、アビスラッシャーも反撃とばかりに
水流攻撃をナイトに浴びせる。分身ごと攻撃を受けてしまったナイトはトリックベントの効果が無くなってしまった
すると、戦いは一転ナイト劣勢に追い込まれてしまった
「どうしたんだよ…何やってるんだよ…」
拓也はナイトが急にやられ出して焦りだした。そんな拓也を見てともは榊の思惑を理解した
(そっか…榊の奴わざと…)「ほ〜ら、見ろ…ライダーなんか全然格好良くないだろ?」
「あ〜っ!…先生」
一緒に、手を握って戦いを見ていたみるちーがゾルダがいることに気づいた
そして、ゾルダはギガランチャーを構えると、ナイトに向かって砲撃した
「あ〜っ!?」
ライダーがライダーを攻撃したことに、驚く拓也
「余計な時に…」
突如現れたゾルダに対し、腹立たしそうに呟いたナイトは、すかさずサバイブのカードを取り出した
巻き起こる突風に、ゾルダはバランスを崩しそうになる
「【サバイブ】【ファイナルベント】」
止めを刺そうと、ファイナルベントのカードをベントインしダークレイダーに跨るナイトサバイブ
そして、ダークレイダーから発せられたトラクタービームによりアビスラッシャーを
動けなくするそして、ゾルダのギガランチャーとナイトサバイブの疾風断をまともに
食らったアビスラッシャーは爆発した
「やったあ!」
ナイトの勝利に喜ぶ拓也
だが、その時ナイトサバイブ目掛けて、邪悪な牙が襲いかかる
そして、攻撃をまともに受けたナイトサバイブはナイトに戻ってしまった
「はぁ〜…」「ちよちゃん…」
「私にも、戦わせて下さい(はぁと)」
そう言うと、王蛇はベノサーベルを振りかざしながらナイトに斬りかかってきた



そして、二人の戦いは互いの剣が激しく火花を散らす程、凄まじい戦いだった
そんな二人の戦いを、上方から見つめていたゾルダは一石二鳥とばかりにギガランチャーの狙いを二人に定める。
「あ、危ない!」
思わず声を挙げる拓也
だが、そんなゾルダの目論見はあっさりと王蛇に見抜かれてしまった
「んん?はっ…、はぁ〜っ!」
王蛇はベノサーベルをその場に捨てると勢いよくジャンプしゾルダの前に着地すると同時に
ギガランチャーを叩き落とし、何発ものパンチをゾルダに浴びせた
「はいっ!はいっ!はいっ!はいっ!はいぃ〜〜っ!!」
「うわぁ〜〜っ!!」
王蛇のパンチ攻撃を食らい、踊り場から地面に叩き落とされるゾルダ
「きゃはははは♪」
そして、追い打ちを掛けるべく近づこうとする王蛇だったが、ゾルダは素早く腰のマグナバイザーを引き抜くと
目にも止まらぬ早さで、王蛇を攻撃した。派手に回転しながら転倒する王蛇
そして、返す刀で隙を狙って近づいてきたナイトにも攻撃を加える
ナイトは前転しながら攻撃をかわすと、起きあがりざまゾルダに斬りかかる
ナイトの攻撃を受けて倒れたゾルダだったが、すかさず零距離射程でマグナバイザーを撃ちナイトを吹っ飛ばす
「何だよ…これ…」
ライダーの戦いが自分が思っていた物と全然違うことに戸惑いを隠せず、思わず逃げ出そうとする拓也
だが、ともはそんな拓也を押し止めると、最後まで見るように促すとライダーの戦いの本当の意味を聞かせた



「見ろ、これがライダーの戦いなんだ…痛くても…辛くても…傷ついても…それでもゲームをリセットする
みたいに止めることは出来ないんだ…」
「私…先生が戦う所…初めてみました…うぅ…」
みるちーはゾルダの戦いを見て涙を流していた
「俺…」「デッキ…返してくれるな…?私も行かなくちゃ…」
ミラーワールドでは3人のライダーが未だに激しく戦っている
そして拓也は、静かにカードデッキをともに差し出した。それを受け取るとも
「お前は…決して誰とも戦ったりすんじゃねえぞ」
「うん…ごめんなさい」
拓也はともに深く頭を下げると、その場を走り去っていった
「私…そこまで送って行きます」
そういって、みるちーも拓也の後を追って走っていった

ナイトを吹っ飛ばし、油断していた王蛇にいきなり何者かが蹴りをぶち込んだ
「おりゃあ!」ドガッ!
突然の蹴りに、思いっきり吹っ飛ぶ王蛇。蹴ったのは龍騎だった
「拓也は?」「バッチリ!」
「はあぁ〜っ…これだから戦いは止められないですよねぇ…【ユナイトベント】」
そう言いながら王蛇は、ユナイトのカードで獣帝ジェノサイダーを誕生させた
そして、ホルダーから一枚のカードを取り出す。ジェノサイダーを利用したファイナルベント『ドゥームズデイ』
のカードである ドゥームズデイのカードをちらつかせながら迫り来る王蛇。
だが突如黄金に輝く光が辺りを照らしだした
そして、光の中から現れた人影がこれまた黄金に輝く羽を撒き散らしながら龍騎達の前に降りてきた



その頃、花鶏に突然令子が現れた
「ワオン(あ、令子さん)」
「すみません、ちょっと…」
そう言って令子は、ずかずかと店の中に入っていった
「ウオオ〜ン…(あの、お店はまだ…)」
そして、令子は立てかけてあったスタンドの写真を手に取った
「思い出したわ…どこかで、見たことあると思ったら、ここで見たんだわ」
「キュウ〜ン?(あの…何が?」
「序ノ口士郎よね?一年前アメリカで亡くなったっていう」
令子の言葉に、驚きを隠せない忠吉
「ウオ…?ワオオ〜ン(嘘…?ご主人様が)」

突然現れた謎の人物を見ながら、龍騎は独り言のように呟いた
「ライダー…なのか?」
そして、ライダーらしき謎の人物はおもむろに口を開いた
【戦いを続けろ。最後に生き残ったライダーはこの私と戦い、力を手にするだろう。13人目である、この私と】
龍騎達4人は、13人目を名乗るライダーを見ながら口々に呟く
「13人目だと…?」「13人目…?」

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