あずまんが龍騎 ‐13 RIDERS‐
【仮面ライダーオーディソ】
【Episode 2】

「こんにちは、ちよの父です。
 前回の最後、君達に問い掛けた選択肢
 『Q ゾルダが振り向いた先には誰が居た?』に対して君達が選択したのは……

 A 大きな鋏を持ち、橙の甲羅に覆われたライダー

 さて、ゾルダと橙のライダーが遭遇する事によって、ついにライダーの戦いの幕が開く…… 
 じっくりと見てもらおうか……」



「何処に行くつもり?」

その背中に浴びせられた声。 それは、聞き覚えのある声だった。

ゾルダが振り向くと、そこには……

大きな鋏を持ち、橙の甲羅に覆われたライダーが立っていた。

そして、その聞き覚えのある声が、更に言葉を続ける。


「まさかあんたがライダーの戦いに参加してるとはねぇー
 こういうの、一番面倒くさがりそうな奴じゃない? あんた。
 ねぇ……水原、水原暦」

『水原暦』、彼女は本名で呼ばれた事と、相手の声、口調によって

この眼の前にいるライダーが、高校時代の恩師である事を確信した。

「ゆ、ゆかり先生……か?」

ゆかり、谷崎ゆかり。 ゾルダ――水原暦――を、高校3年間受け持った担任教師であった。

「そうよー。 で、早速だけど」

ゆかり先生と呼ばれたライダーが、カードを引いてバイザーに装填する。

このライダーのバイザーは、左手の大きな蟹の鋏の形を模した「シザースバイザー」である。

蟹の鋏と甲羅を持つライダー、仮面ライダーシザース。

その力が、今正にゾルダに襲いかかろうとしていた。

『ストライクベント』

「私と戦いなさい! 水原!!」


ストライクベントの効力で発生した、右腕の鋏「シザースピンチ」を振り上げながら、シザースは猛然とゾルダに向かってきた。

振り下ろされたシザースピンチが、ゾルダの胸部装甲を削り、火花を散らした。

「くっ……!!」

予想以上のスピード、そしてパワーに圧倒されるゾルダ。


「ライダー同士の戦いで、生き残った者が願いを叶えることが出来る!!
 あんたも知ってるわよね?
 私は絶対最後の一人になって、願いを叶えるんだから、遠慮なく殺るわよ?
 例え昔の生徒でもね!
 そりゃそりゃそりゃそりゃぁ!!!」

シザースの猛攻を受け、じりじりと後退を余儀なくされるゾルダ。

「(何とか……反撃のチャンスを掴まないと……)」

ゾルダは、後ろに飛び退くと、カードを素早く装填した。

『アドベント』

アドベント。 それはライダー一人一人が契約しているモンスターを呼び出すカードである。


突如、地響きを起こす地面。 そして、シザースの足元で地割れが起きた。

後ろへ飛び退くシザースが、地割れから出てくるそれを見た。

大きな角を持ち、巨大な腕は大砲のようなモンスター。

鋼鉄の猛牛、マグナギガがその姿を地中から現した。


「へぇ……あんたのモンスター、強そうじゃない
 こりゃ私も油断できないわねえ……」

言っている程、動揺を見せないシザース。それはやはり、年の功という奴なのだろうか。

「ゆかり先生……そっちがやる気なら、こっちも手加減はしませんよ?」

ゾルダはそう言い放ち、バイザーにカードを装填した。

『ファイナルベント』

――ファイナルベント。

モンスターと共に、必殺の一撃を繰り出すカードである。

正に、勝負を左右する、切り札というべき存在。


「なるほど……一気にカタをつけようって事ね……やってやるわよ!!」

『ファイナルベント』

シザースも、ファイナルベントのカードを使用する。

マグナギガ同様、地面からシザースの契約モンスター、蟹型モンスターのボルキャンサーが現われる。


「うおりゃぁぁぁぁぁぁっ!!」

シザースが大きくジャンプし、そして、ボルキャンサーが更なる高みへと打ち上げる。

空中で前方回転をしつつ、高く舞い上がるシザース。 

次の瞬間、回転の勢いを利用し、ゾルダ目掛けて落下してきた。

これが、シザースのファイナルベント「シザースアタック」である。


マグナギガ。 その鋼鉄の体の各所には、数々の武器が隠されている。

その隠された牙が、ファイナルベントの効力により、その全貌を現した。

そして、ゾルダがその全てを敵にぶつける、ファイナルベント「エンドオブワールド」を放つため、

その引き金、マグナバイザーをマグナギガの背中にセットする。

空中から迫り来る、シザース。 

その倒すべき敵に、ゾルダは照準を合わせ、引き金を引いた――。


マグナギガより放たれた、ミサイル、砲弾、レーザー、マシンガン……

それらが生み出した、壮絶な爆発。

ゾルダは、勝利を確信していた。

それと同時に、恩師を手にかけたという行為に、少しばかりの罪悪感、後悔の念を抱いていた。


――だが、次の瞬間。 それは杞憂に過ぎなかったことを思い知る事となる。

「ちょっと……何安心してるのよ……?」


爆発の中から、その橙の体を現したシザース。

その体には、確かに深い傷が刻み込まれていた、が。

シザースは、全く疲労した様子も見せず、傷を負った事すら感じさせない、堂々とした足取りでこちらへと向かってきた。


「はっ、あの程度じゃ私は仕留められないって事よ!
 とは言っても、今回はこっちのダメージも大きいしねえ……
 ま、今日のところはここらで見逃してあげるわ。
 そんじゃね〜」

シザース――谷崎ゆかり――は、ゾルダの昔の記憶そのままの、飄々とした口調で別れを告げると

自分が入ってきたであろう鏡へと、歩いていった。


ゾルダ――水原暦――は、恩師が自分と同じライダーになっている事に、僅かばかり動揺しつつ、

戦いによって、更に蓄積された一日の疲れを思いだし、自分も現実の世界へと帰る事を決めた。


……To Be Continued

「さて、いよいよ動き出したライダーの戦い。 彼女達の運命の歯車が動き出します。
 そして、次に戦いへと巻き込まれる運命にあるのは、一体誰なのだろうか……
 その選択は、君に委ねよう……」

Q 次にライダーとして戦いに参加してくるのは?

A 凛とした外見に、動物を慈しむ心を持った少女
B 男勝りの活発さと、女性らしさを兼ね備えた少女

【仮面ライダーオーディソ】
【Episode 3】

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