あずまんがー龍騎!
【あずまんがー龍騎!】
【第06話 : 救出】

 不快な音が、頭に響いている。
(・・・この音はどこから?)
「聞こえているんですね?・・・共鳴のもう1つの力は、自分達
 の目で確認してきてください」
「榊こっちだ!早くいこーぜ!」
「・・・うん、でも皆は?」
 榊は頭に響く音よりも、未だに気絶している皆が気になってい
た。ちよはそんな榊に、にっこりと微笑むと、
「私が皆を看護してます。榊さん達は行ってください」
「わかった。・・・ありがとうちよちゃん」
 ちよの高校時代から変わらない、友達想いな性格に感謝しなが
ら榊と神楽は音のする方向へと駆け出していった。
 しばらく走り続けたが、鏡で装飾された周りの景色は、少しも
変わらず続いていた。
(進んでいないのかな・・・)
少し不安になり、立ち止まって後ろを振り返る榊。すると、先程
までは隣にいたちよ達の姿が、もうすっかり遠くになっていた。

 もしかしたら、という疑問を頭から追い出して再び走り始める
榊。神楽はその後ろで榊に負けじと走っていた。キィィィン!キ
ィィィン!再び頭に音が響いてきた。
(音が強くなっている気がする・・・)
 その時、ライダーの変身能力によって増幅された神楽の視力が、
前方に存在する何かを発見した。
「榊!あれが発生源だ!」
それに近づく2人。神楽の言うとおり、頭に響く音はどうやら目
の前の生物から聞こえている。その姿を確認したとき、思わず榊
は神楽に疑問をぶつけた。
「・・・これは!?」
 音の発生源と思われる生物は、まるで蜘蛛をとてつもなく巨大
化した姿であり、その口からは丈夫そうな白い糸を出していた。
榊は何気なく視線でその糸を辿ってみたら、その糸には若い女性
が絡まっており、蜘蛛は糸に絡まった女性をズルズルと口の方へ
と運んでいる真っ最中であった。
「・・・!!」
 とっさにその糸を引っ張り何とか防ごうとする。だが、蜘蛛は
榊よりも力が強く、徐々に蜘蛛の口へと引きずられていくのが榊
にはわかった。
(このままじゃあ駄目だ・・・どうしたら!?)

「ライダーはデッキを使ってこいつらを倒すんだよ! 榊、早く
 デッキデッキ!」
 榊は引きずられながらも何とかベルトに差し込んだデッキに視
線を向けた。そして困惑しながら神楽に助けを求めた。
「・・・使い方が、わからない。」
「う・・・教えてなかったや。榊、今助けるよ!」
 そう言うと榊の方へと走りながら神楽は、ベルトに差し込んで
あるカードデッキからカードを1つ抜き取った。すると腕の部分
についている篭手のような形状をしているライドバイサーが神楽
の動きにあわせて、自動的に動いた。神楽はライドバイサーに取
り出したカードを入れ、ライドバイサーを元の位置に戻した。
『ソードベント』
すると、ライドバイサーから無機質な声ととも何もない空間から
剣が出現した。神楽はそれを手に取ると、一気に距離を詰めた。
「やぁ!」
気合を込めて糸を断ち切る神楽。引っ張っていた反動で榊は後ろ
の方へと倒れてしまった。
「あ、榊悪い悪い。ま、気を取り直してここから頑張ろうぜ!」
そんな榊に、神楽はいつもの調子で謝った。

【あずまんがー龍騎!】
【第07話 : 撃退】

【Back】

【あずまんがー龍騎!に戻る】

【あずまんが大王×仮面ライダー龍騎に戻る】

【鷹の保管所に戻る】
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送