あずまんがー龍騎!
【あずまんがー龍騎!】
【第25話 : 変身】

キィィン・・・キィィン

『榊さん起きてください・・・榊さん』

自宅のソファーで寝ていた榊はまだ眠気のとれてない頭でぼーっと起き上がると、
声のする方へと身体を起こした。するとちよが洗面所の鏡の中に写っていた。

「ちよちゃんだ・・・」
『高校で待ってます・・・』
「え・・・?」
「榊さんどうしたの?」

ディスパイダーに襲われてこちらの世界に来てしまった優衣には、兄、神崎士郎以
外の知り合いもいなければ、安住の地もなかった。そんな優衣に

「ここで暮らしていいよ・・・」

と言ってくれた榊の言葉をありがたく思いながら、榊の家に住み着いている優衣は
ベットの上から榊に問い掛けた。

「ちよちゃんが来た・・・」
「ちよちゃんが?・・・ちよちゃんって確か榊さん達にカードデッキを渡した人だよね。」
「うん・・・」
「それで何て言ってたの?」
「高校に、来て欲しいって・・・」
「高校?」
「私達が通っていた高校だと思う・・・」

友人達との様々な思い出が残っている高校を榊は懐かしそうに思い出した。

「・・・決めた!なにかお兄ちゃんの手がかりがあるかも知れないから私も一緒に行くわ。」
「・・・わかった。」

榊は頷くと、急いで準備をした。車の免許を取得していた榊は優衣を乗せて高校前
へと着いた。休日のせいか、人通りも少なくとりあえず校門前で時間を潰していた
榊と優衣だが、やがて次々と高校に人が集まって来た。

「皆・・・」
「あ、榊さんおはようございます!榊さんもちよちゃんに呼ばれたんですか?」
「うん・・・」
「お、この前の人やーおはよー」
「お、おはよう」
「私春日歩と言いますーよろしくー」
「私は神崎優衣。よろしくね。」
「お、誰だ誰だ?もしかして昨日のライダーか?あーもう!思い出したら腹が立った!」
「いや落ち着けよ智・・・昨日のライダー?」
「よみ、それがさー、昨日いきなりライダーが襲ってきて大変だったんだ!」
「へぇ、どんなライダーだったんだ?」
和やかにそれぞれの体験談を話す一同を見て優衣は安心した。

(ここにいる皆がライダー・・・でもすごく仲がいいんだ。何だか少し羨ましいな・・・)
「あの、榊さん、榊さんのモンスターはどんな風に喋るんですか?」
「・・・普通かな」
「私のモンスターはとっても丁寧に喋るんですよ。」
「ほう、かおりんのモンスターは丁寧に喋るのか。私のモンスターは何だかトロそ
 うな感じがする。」
(そういえばマグナギは走れるのか?・・・不安だ・・・)
「私のモンスターは生意気やー!」

そんな会話を聞いていた智はこっそりと神楽に胸の内を明かした。

「なあ神楽私のモンスターはきゅいきゅいってしか言わないんだけどモンスターっ
 て喋るのか?」
「あ、当たり前だろ?」
「そっかーで、お前のモンスターは何て言うんだ?」
「が、がおーとか・・・」
「それ言葉じゃねーだろ」
『皆さん、お待たせしました。』

校門前に出来ていた、地面の水溜りからちよは皆に話しかけてきた。

「ちよちゃん遅いでー」
『すみません・・・みんな、来てくれてありがとう。今日はみんなでコアミラーを
 探しに行きましょう!』
「よっしゃ!今日でコアミラーをぶっ壊すかー」
「そうだと思ったよ。」
「うわ!よみ冷めてる」
「ピクニックやー」
「ピクニックとはちょっと違うわよ歩さん。」

大阪に穏やかに突っ込む優衣をみてかおりんは感心した。

「優衣さんって大人ですねー」
(・・・でも榊さんには誰も勝てないけどね!)
「そ、そんなこと無いわよ。さ、行きましょう、ミラーワールドへ」
「・・・ああ」

榊が、神楽が、智が、よみが、大阪が、かおりんが、そして優衣が一斉にカードデ
ッキをちよのいる水溜りに反射させ、カードベルトを出現させた。互いに見つめあ
い、頷くとライダースーツを装着する為に身体がもっとも得意とする動きを行い身
体エネルギーを一気に集め、それぞれがカードベルトにカードデッキを装着した。

「・・・変身」
「変身だぜ!」
「変身だー!」
「変身だな」
「変身やー!」
「へ、変身!」
「変身」

よみが冷静に智に突っ込みながらミラーワールドに辿り着いた7人はちよを探し始めた。

「ちよちゃんどこやー?」
「おーいちよちゃーんどこだー!」
「・・・はい!お待たせしました。さあ、行きましょう!」
「おー!・・・でもそのコアミラーってやつどんな形なんだちよちゃん?」
「神楽さん、えーっとですね・・・黒い大きな箱みたいな形ですよー」
「よっしゃー!ドラグレッダーにも探してもらうか!」

ちよの言葉を聞き神楽はアドベントカードを取り出した。

「それはいいですね!みんなも契約したモンスターを使ってください」
「いいわよちよちゃん。」
「わかった」
「うん・・・」

《アドベント》

それぞれのカードバイザーからアドベントの声がミラーワールドに響いた。それぞ
れの契約モンスターが現れ、ミラーワールドは一気に賑やかとなった。

「私はデストワイルダーとこっちを探すよ・・・」
「私はあっちだー!行くぞダークウィング!おりゃー!(キュイイイイ!」
「なら私はあそこだ!!ドラグレッダー!智より先に見つけようぜ!(ウォォォン!)」
「ほなら私はあっちやー。えーっと・・・バオグリー?(バイオグリーザだ!」
「私はあそこに行ってみるよ・・・マグナギガやっぱり足も遅いのか・・・」
「私はあっちを探すね・・・ブランウイング乗せてくれるの?ありがと」

皆がそれぞれの方向へとモンスターと一緒に進みだした。そんな中一人かおりんは
もじもじと榊に話しかけてきた。

「あ、あの榊さん!」
「ん・・・?」
「榊さんと一緒に行ってもいいですか?」
「・・・別にいいよ」
「やったー!!ね、ネガゼール、皆を使ってコアミラーを探してといて!」
(承知!)

ネガゼールの咆哮がコアミラーに響いた。それと同時にミラーワールドを散歩して
いたゼール達がどこかへと跳躍しながら移動し始めた。

「・・・行こう」
「はい、榊さん!」

彼女達はそれぞれの道へと別れた。その頃、リュウガはゆかり、みなも、木村の3
人にこれからのことの説明を終えていた。

【次回予告】

「あー・・・つまりあれよあれ。戦え!」
「後は3人でやってください」
「・・・これを使え」
《ユナイトベント》

【生き残らなければ真実も見えない。ライダーよ、生き残るために戦え!】

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【第26話 : 獣帝】

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